2009年10月 5日 ???

リビング用PC作成(4)

AX300Hの筐体を使用したリビング向けPC作成の第4回。
TV録画用のキャプチャデバイスの選定について書いてみる。

TV録画と一口に言っても、目的や方法には大きな開きがある。映像の世界はDRMを初めとしてさまざまな制限があるため、目的の明確化とそれに適した製品の選定は重要な項目であると思われる。
また、既存機器との連携も視野に入れると、必ずしも全ての機能をPCに集約する必要はなく、適正に合わせた機能割当も考慮する必要がでてくる。

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まずは何をやりたいかと、必要な機能を考えてみる。

◆地上波録画(アナログ)
アナログ地上波が録画できる普通のキャプチャデバイス
可能であれば、LAN配信に対応
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◆地上波録画(デジタル)
TV本体でも録画が可能なため、PC側への地デジチューナーは不要となる可能性あり
録画済み映像の再録画には相応の対策が必要
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◆CATV録画
放送の録画はコピーワンスに対応したアナログキャプチャデバイスで可能
録画済み映像の再録画には相応の対策が必要
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◆VHS録画
S端子からの録画が可能なキャプチャデバイス
録画するネタによってはガードがあるため、相応の対策が必要
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◆映像のエンコード
映像処理にはCPU性能が求められるが、筐体の大きさにより消費電力と発熱に制限があるため、さほど高性能なCPUを積むことは出来ない。
基本的にはMPEG2 → DivX(2pass)エンコードが主流となるため、ソース時間の倍程度で処理が完了できる環境を目標とする。
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以上の要件からデバイスの選定を行う。

コピーワンス録画か可能なキャプチャデバイスは多々あるが、アナログ録画で同機能に対応している機器は限られている。

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I/Oデータ GV-MVP/RX3
20091004_01.jpg

I/Oデータ機器製のアナログTVキャプチャーカード。(PCI接続)
コピーワンス対応を正式に明記している機器の中ではもっとも安い機種となる。中古で見つけ、定価の半値弱で購入。
最終的には筐体に内に収めることが難しいという事情によりお蔵入りとなった。

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I/Oデータ GV-MVP/RZ3
20091004_02.jpg
I/Oデータ機器製のアナログTVキャプチャーカード。(USB接続)
寸法的に拡張カードが使えないことが発覚したため、外付けデバイスでの対応を余儀なくされたことから購入した。こちらも中古で定価の半額程度で入手できた。
前述のGV-MVP RX3のUSB接続版の様な製品で基本機能には大差はない。

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GV-MVP RZ3を使用してキャプチャーを試みたところ、コピーワンスの映像は暗号化ファイルにて正常に録画が可能だが、すでに録画されているコピーワンス映像はガード信号を検出して録画を拒否される。
当然のことながらCATVのセットトップボックスとは機器間の連携ができないため、ムーブは使えず、結果として過去に溜め込んだ映像の再録画はできないこととなる。
CATVを録画する際には、セットトップボックス側で視聴予約を行い、PC側で録画予約を行うという二重の設定が必要でとなる。機器間の連携を人力でカバーするというなんとも間抜けな運用を行うことになるため、なんともいただけない状況と言える。

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本来であれば、セットトップボックス側で録画を行い、PC側には録画した映像を移動させる方式が最も効率的であるため、この方法を模索してみる。

いろいろと検討した結果、昔から存在する【自主規制】装置を間に挟み、コピーワンス信号を【自主規制】することにより録画した映像の【自主規制】を実現する方法が最も合理的であるとの結論となった。

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◆アキバガレージ製 BLADE-W
20091004_03.jpg

いろいろと調べた結果、二系統入力とS端子に対応したこちらの機器を購入した。
リモコンにより微妙な画質の調整が可能であるため、機能的にも充実している。
もちろん、【自主規制】を【自主規制】することができるため、この機器を間に挟むことで【自主規制】が可能となった。