2009年10月21日 ???

IONでCUDA(その2)

ION M/B性能試験の続き。

OSのセットアップとパッチ当て、及び若干の環境整備を行った後に初期の性能評価を行った。

まずは、CPU-Zを用いた機能の確認を行う。

◆CPU-Zの結果
20091020_01.png

次にHDDBenchを用いた性能試験を行う。

◆HDDBenchの結果
20091020_02.png

これだけを見ても評価が難しいため、参考として同じAtom330を搭載した他のM/Bのデータと並べてみる。
比較するボードは以下である。

◇MB959

    製造元:ZOTAC
    チップセット:ION
    メモリ:DDR2-SDRAM PC5300
    備考:メモリのデュアルチャンネルをサポート

◇JATOM-GM1-330

    製造元:Jetway
    チップセット:i945G/GZ
    メモリ:DDR2-SDRAM PC5300
    備考:メモリのデュアルチャンネルをサポート

◇D945GCLF2

    製造元:INTEL
    チップセット:i945G/GZ
    メモリ:DDR2-SDRAM PC5300
    備考:メモリのデュアルチャンネルはサポートしない

ベンチマーク結果の比較は以下となる。


◇整数演算

    ZOTAC MB959 : 187661
    JATOM-GM1-330 : 168770
    INTEL D945GCLF2 : 188459


◇浮動小数点演算

    ZOTAC MB959 : 129886
    JATOM-GM1-330 : 125418
    INTEL D945GCLF2 : 129634


◇メモリ(Read)

    ZOTAC MB959 : 95872
    JATOM-GM1-330 : 96409
    INTEL D945GCLF2 : 95884


◇メモリ(Write)

    ZOTAC MB959 : 95155
    JATOM-GM1-330 : 62208
    INTEL D945GCLF2 : 92722


◇メモリ(Read&Write)

    ZOTAC MB959 : 168364
    JATOM-GM1-330 : 127193
    INTEL D945GCLF2 : 166656

D945GCLF2の演算性能(CPU周りのチューニング)とJATOM-GM1-330のメモリ性能(デュアルチャンネル対応)を足し合わせた性能がMB959という傾向を示している。

◆ A-DATA S592の性能

ストレージの性能も測定してみる。
使用する測定ツールはCristalDiskMarkで、500MBのファイルを使用した試験を5回繰り返し、平均を取る設定とした。(UMPC導入記事に掲載している測定方法と同じ)

20091020_05.png

結果、これはなかなかの速度が出ていた。
そもそも、高性能なSSDは使用経験がないので、これがどの程度の水準であるのかは判断が難しいが、少なくともUMPCに導入したSSDよりは格段に早いといえる。
実際に使用していても、OSの起動速度は非常に速く快適な環境が構築できている。

次回は、本命のCUDAを使用したエンコード試験を行う。