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概要

ESXi上でRAIDを使用する場合、ESXi用のドライバが提供されているRAIDコントローラが必要となります。2011年初頭の段階では、ESXi用ドライバが提供されているRAIDコントローラは業務用向けの製品では多数の選択肢がありますが、安価なコンシューマ向け製品では皆無と言って良い状態です。

また、RAIDアレイを運用する上で故障の検知と通知、故障ディスクの切断やリビルドの実行などを制御する管理マネージャは非常に重要な存在となりますが、ESXi用に管理マネージャが提供されている製品は非常に少ない状態です。

そこで、RAID5・6等の高度なRAIDが不要な環境で使用できる製品の候補として、株式会社アームズが取り扱っているEZ-RAID AER-1200LPを試してみました。

製品概要

EZ-RAID AER-1200LPはマザーボード上のSATAコネクタに接続して使用するタイプのRAIDコントローラで、最大2台までのHDDを束ねて使用することができます。


サポートするRAIDレベルは0、1、JBODと、ディスクの複製を作成できるEZ-RAID1モードの4種類となります。これらの設定は基板上に取り付けられているディップスイッチの組み合わせで制御されており、設定状況や稼働状況は基板上のLEDから判断することができます。
また、Windows用には管理ユーティリティが準備されており、これを使用することにより故障時のメール通知などの機能が提供されます。

ESXiとの相性

AER-1200LPの構造上、ESXiからはRAIDアレイはSATA接続のHDDとして見えるため、ESXiがマザーボード上のSATAコントローラを認識できれば動作するとされています。

後に試した結果、HDDを接続した場合は問題なく認識できましたが、SSDを使用した際にはボリュームをマウントするところまでは動作しましたが、書き込みを行うと動作が不安定になり、実用に耐えないことが判明しました。(使用したSSDの特性である可能性もあります)

ESXi向けの管理ユーティリティはありませんが、動作状況やコントロールが物理的な手段に依存する製品であるため、ソフトウェアが無い状態でも運用上の支障はありません。

使用するRAIDレベル

この製品を使用する目的は、RAID0によるI/O性能の向上かRAID1によるディスクの冗長化のいずれかとなります。
本筋から脱線しますが、HDDとSSDでは構造の違いからRAIDの意味合いが変わってきます。これは、HDDとSSDでは故障が発生する(=使用できなくなる)理由に大きな違いがあることが原因となります。

HDDの故障は大きく分けて、

  • 1. 衝撃によりディスクとヘッダが接触する破損
  • 2. 経年劣化によるモーターの動作不良


があげられます。
どちらの要素も個体に依存する問題であることから、複数台で同時に発生する可能性が低く、RAID1を用いることで冗長化を行うことができます。

これに対してSSDは、上記二つの問題は構造上発生することが無い代わりに、記憶媒体として使用されるメモリの書き換え回数の上限が存在します。
このため、同じコントローラのSSDで冗長化目的のRAID1を組んでしまうと、2台共に同じスピードで書き換えが行われ、ほぼ同時に書き換え回数の上限に到達してしまうことが想定されます。

以上のことから、冗長性を目的にRAIDを使うのであればHDD + RAID1の組み合わせ、性能目的であればHDD or SSD + RAID0という形になります。
また、安価なSSDはランダム書き込みの性能がさほど高くないため、RAID0化して使用しても、仮想化用のストレージとしては不向きな面があることも留意する必要があるでしょう。


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Last-modified: 2011-03-04 (金) 14:17:14 (3155d)