IBM UltraSCSIカード ドライバ導入
http://extstrg.asabiya.net/pukiwiki/index.php?IBM%20UltraSCSI%A5%AB%A1%BC%A5%C9%20%A5%C9%A5%E9%A5%A4%A5%D0%C6%B3%C6%FEAdaptec Ultra160/Ultra320 SCSI Controller - aic7xxx.ko/aic79xx.ko (テープ装置の認識) †
テープ装置などを接続する際に使用するSCSIアダプタはAdaptec社製のチップが使用されています。 デバイス・ドライバはLinuxカーネルに標準で収録されているため、基本的にデバイス・ドライバを作成する必要はなく、Ultra160SCSIアダプタであればaic7xxx.koを、Ultra320SCSIアダプタではaic79xx.koを使用します。
システムガイド上ではServeRAIDアダプタ経由でのテープ装置の接続がサポートされるモデルもありますが、ServeRAIDアダプタBIOSのアップデートにより動作が変わる可能性も考えられるためServerRAIDアダプタにテープ装置を接続することはおすすめいたしません。テープ装置の接続用に別途SCSIカードを追加する構成を推奨いたします。 ここでは2.6.9-11.ELsmpカーネルで起動直後にaic7xxx.koをロードしデバイスを認識するように設定を行い、接続されているテープ装置の認識を確認するまでの手順を説明します。
Ultra320SCSIアダプタ使用時は手順のaic7xxxをaic79xxに読み替えてください。Linuxインストール時にアダプタが接続されていた場合はいくつかの手順は必要ない場合があります。
1. /etc/modprobe.confを編集します。
# vi /etc/modprobe.conf alias scsi_hostadapter aic7xxx <= この行を追加します options scsi_mod max_luns=255 <= この行を追加します
2. 既存のinitrdイメージのバックアップを取得し、新しいinitrdイメージを作成します。
# cd /boot # mv initrd-2.6.9-11.ELsmp.img initrd-2.6.9-11.ELsmp.img.bak # mkinitrd –v /boot/initrd-2.6.9-11.ELsmp.img 2.6.9-11.ELsmp
mkinitrdコマンドに-vオプションをつけることで、initrdイメージに含まれたモジュール、またどのディレクトリのモジュールが含まれたかを確認することができます。
# mkinitrd -v /boot/initrd-2.6.9-11.ELsmp.img 2.6.9-11.ELsmp modules: ./kernel/drivers/scsi/aic7xxx/aic79xx.ko 〜中略〜 /lib/modules/2.6.9-11.ELsmp/./kernel/drivers/scsi/aic7xxx/aic79xx.ko(elf32-i386) から /tmp/initrd.Y13010/lib/aic79xx.ko(elf32-i386) へコピーします 〜中略〜 Loading module scsi_mod with options max_luns=255 Loading module aic79xx
3. aic7xxx.koを含んだinitrdモジュールを作成後にシステムを再起動します。
# shutdown –r now
4. 再起動後、テープ装置が認識されているかどうかを確認します。
オートローダーの場合は、ドライブ部とチェンジャー部が別のデバイスとして表示されます。
# cat /proc/scsi/scsi Attached devices: Host: scsi0 Channel: 00 Id: 05 Lun: 00 Vendor: IBM Model: ULTRIUM-TD2 Rev: 4770 Type: Sequential-Access ANSI SCSI revision: 03 Host: scsi0 Channel: 00 Id: 05 Lun: 01 Vendor: IBM Model: 36232LX Rev: 1.80 Type: Medium Changer ANSI SCSI revision: 02
5. テープ装置を認識できればstドライバがロードされていることをlsmodコマンドで確認後、mtコマンドやmtxコマンドを利用してドライブやチェンジャーの操作が可能となります。tarコマンドなどでバックアップを取得される前にmtコマンドでドライブの状態を確認することをおすすめいたします。
6. /proc/scsi/scsiでテープ装置を認識しているにもかかわらず操作やバックアップの取得ができない場合、Adaptec SCSI Select Utility(サーバー起動時にctrl+Aを押すと表示されるSCSIアダプタの設定画面)において、テープ装置の接続されているSCSI IDのWide Negotiationの設定をdisableに変更してください。転送速度の関係でWide Negotiationがenableの設定のままでは使用できないテープ装置があります。 また、3607-26XについてはWide Negotiationをenableの状態でサーバーを一度起動するとSCSI Utilityからも認識できなくなるという現象が報告されています。この場合はSCSI UtilityでWide Negotiationの設定を変更後、3607の電源を一度OFFにすることで解決することが確認できています。
※ xSeriesオプション製品のテープ装置を使用する場合は上記の手順のみで問題ありませんが、IBM TotalStorageシリーズのテープ装置(モデル358x/359x)を使用、かつtarコマンドなどLinux標準のユーティリティでバックアップを取得する場合は、別途専用のデバイス・ドライバ(IBMtape)が必要となります。IBMtapeドライバは以下のURLより入手可能です。
ftp://ftp.software.ibm.com/storage/devdrvr/Linux/
ただし、NetVaultなどの商用バックアップユーティリティ(Tivoli Storage Managerを除く)を使用する場合はこの専用ドライバは必要ありません。使用するテープ装置が商用バックアップユーティリティのサポートするハードウェアに含まれていることを確認してください。 以 上 43