WSUS 3.0 導入手順

動作環境

ターゲットWSUSサーバWSUSクライアントWSUS管理コンソール
サポートOSWindows Server 2008 / Windows Server 2003Windows Server 2008 / Windows Vista / Windows Server 2003 / Windows XP SP2 / Windows 2000 SP4Windows Server 2008 / Windows Vista / Windows Server 2003 / Windows XP SP2
メイン・メモリ容量1GB以上指定なし指定なし
ディスク容量Windowsシステム・パーティション:1GB以上 / パッチ・ファイル用:6B以上 / Windows内部データベース用:2GB以上指定なし指定なし
必要コンポーネントIIS 6.0以降 / .NET Framework 2.0 / MMC 3.0 / Report Viewer 2005指定なし.NET Framework 2.0 / MMC 3.0 / Report Viewer 2005

事前準備

  • IIS
    コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]−[Windows コンポーネントの追加と削除]で、[アプリケーション サーバー]グループのIISをインストールする。多数のコンポーネントが表示されるが、[ASP.NET]を選択すれば必要最低限のWindowsコンポーネントを過不足なくインストールできる。
  • .NET Framework 2.0
    必要であれば日本語Language Packもインストール。
  • MMC 3.0
    Windows Server 2003 SP2にはMMC 3.0が同梱されているので、SP2適用済みのWindows Server 2003ではMMC 3.0のインストールは不要。
  • Report Viewer 2005
    必要であれば日本語Language Packもインストール。

WSUSインストール

  • 1. インストール元の取得
    Windows Serverのアーキテクチャに応じて、「WSUS3Setupx86.exe」(32bit版)または「WSUS3Setupx64.exe」(64bit版)を実行する。
  • 2. インストーラ実行
    ファイルの展開後に[Windows Server Update Services 3.0 セットアップ ウィザード]が起動するので、[次へ]ボタンをクリックしてインストールを開始する。
  • 3. インストール モードの選択
    [インストール モードの選択]画面では、[管理コンソールを含む完全なサーバー インストール]オプションを選択する。リモート管理用PCにWSUS管理コンソールだけをインストールする場合は、この画面で[管理コンソールのみ]オプションを選択すればよい(管理コンソールのみのインストールの詳細は後述)。
  • 4. 更新元の選択
    [更新元の選択]画面では、パッチ・ファイルをWSUSサーバのハードディスクに保存するか、Microsoft Updateサイトからその都度ダウンロードするかを選択する。WSUSサーバとMicrosoft Updateをつなぐネットワークの帯域が狭い場合は、パッチ・ファイルをハードディスクに保存しない方がよい場合がある。パッチ・ファイルをハードディスクに保存しない場合でも、システム管理者はどのパッチをクライアントPCに適用するか選択できる。
  • 5. データベースのオプション
    [データベースのオプション]画面では、パッチ情報やクライアントPCの状態情報、WSUSの設定などを保存するためのデータベースを指定する。クライアント数500台以下の小規模システムであれば、WSUS 3.0のインストーラに同梱されている「Windows Internal Database(Windows内部データベース)」を利用できるので、別途SQL Server 2005などを用意する必要はない。ちなみに、Windows内部データベースは「SQL Server 2005 Embedded Edition(SSEE)」と呼ばれていた製品で、単独でダウンロードすることはできない。
  • 6. Web サイトの選択
    [Web サイトの選択]画面では、WSUSサーバとWSUSクライアントのインターフェイスとなるWebサイトを指定する。IISの[既定のWebサイト]が利用できないときは、TCPポートの8530番を使用するWSUS 3.0用のWebサイトを新規作成できる。[次の Windows Server Update Services 3.0 にアクセスするようにクライアント コンピュータを構成する]で表示されるURLは、グループ・ポリシーでWSUSクライアントを構成する際に必要なのでメモしておこう。
  • 7. インストール実行
    [Windows Server Update Services 3.0 をインストールする準備ができました]画面で[次へ]ボタンをクリックすると、WSUSサーバ・コンポーネントとWSUS管理コンソールのインストールが開始される。

[Windows Server Update Services 3.0 セットアップ ウィザード]が完了すると、WSUSサーバのインストールはひとまず終了

WSUSサーバの初期オプションの設定

[Windows Server Update Services 3.0 セットアップ ウィザード]が完了すると、連続して[Windows Server Update Services 設定ウィザード]が起動するので、すぐに運用を開始したい場合はウィザードで適切なオプションを設定しよう。設定ウィザードは後でWSUS管理コンソールから起動することも可能だ。WSUS 2.0に比べてWSUSサーバのインストール手順が簡略化された代わりに、このウィザードでは次のような重要なオプションを設定する。

  • アップストリーム サーバーの選択
    既定の同期元はMicrosoft Updateサイトだが、既存のWSUS 3.0サーバを同期元に指定することで、現在インストール中のWSUSサーバを「ダウンストリーム・サーバ」またはレプリカ・サーバに設定できる。ダウンストリーム・サーバとは、ツリー上位の「アップストリーム・サーバ」からパッチ情報(およびパッチ・ファイル)を同期するサーバのことだ。レプリカ・サーバはダウンストリーム・サーバの一種で、パッチと承認状態、オプション設定をすべてアップストリーム・サーバ(最終的にはマスタ・サーバ)から継承し、レプリカ・サーバ側では承認状態やほとんどのオプション設定を変更できない。
  • 製品の選択 / クラスの選択
    この画面では、このWSUSサーバで管理する、パッチの対象製品とクラス(種類)を選択する。表示されている製品とクラスは、前の[アップストリーム サーバーの選択]画面で同期した最新の情報だ。しかし、新製品の発表などのタイミングで製品やクラスが変更されることがあるので、この設定は運用開始後もときどき見直す必要がある。
  • 同期スケジュールの設定
    この画面では、WSUSサーバが更新元と同期を実行するタイミングを指定する。[自動で同期する]オプションを選択すると、およそ指定した時刻に同期を自動実行する。また、1日の同期実行回数を1回から24回の範囲で選択できるので、最短で1時間ごとに同期を実行できる。パッチの公開からWSUSサーバへの登録までの許容タイムラグと、ネットワークの通信負荷を考慮して、最適な同期回数を設定しよう。

参考資料


トップ   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS