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CPUとGPUが掛け合わされたAMD Fusionプラットフォームの製品が2011年2月頃より市場に出てきました。
性能や消費電力の面から、用途的にはIntel Atomプラットフォームと競合する製品となりますが、最大の違いはAMD-Vをサポートしており、仮想化環境として使用できる可能性がある点となります。(*1)
(*1)Intel Atomも一部のモデルでVTをサポートしていますが、マザーボードの形で提供されるモデルでVTをサポートしたAtomが採用されるケースは極稀です。
今回はまず試すという意味合いから、低コストで実験環境を構築します。
2011年3月初頭の段階ではASUS、GIGABYTE、ASRock、Sapphireの4社からMicroATX 1種、Mini ITX 3種が発売されています。
今回はテストでありESXiを動かすことを目的としているので、オンボード機能は無くても問題ありませんので、コストを優先してASRock製品を使うこととしました。
機能面では、NICは別パーツを使うことから、PCIe x1もしくはx4が使用できる製品が必要となり、どの製品でもこの点は対応できます。(PCIe x16ソケットが付いている製品も、実際にはx4動作となります)
また、ARSockの製品のみメモリの最大容量が16GBとなっていました。(8GB x2?)
他の製品は上限が4GB(Sppphire)と8GB(ASUS、GIGABYTE)となっていましたので、仮想化環境として使う場合ののりしろを考えると、ASRock製品が適している様に思われます。
今回は手持ちの在庫品からDDR3 1333 2GBを2本使用します。
ESXiの可動用環境として実用性が確認されれば、8GB(4GB x2)まで拡張することを考えますが、まずは在庫品でコストを抑える方向で行ます。
NICはESXiの対応が厳しいパーツとなりますので、無難にIntelの製品を使います。
Intel Pro/1000PT Dual Portがパーツ組換前で丁度余っていたので、これを使用しました。
今回はテストということでiSCSIストレージをネットワーク越しに使用しますので、ESXiを駆動させるための起動ドライブのみ準備します。起動ドライブはHDDではなく、USBメモリを使用します。
丁度タイムセール時にマザーボードを調達したので、安売りされていた知らないメーカーの4GBモデル(580円)を調達しました。
マザーボードにメモリとNICを取り付け、作業用の電源をつないで通電試験を行います。
NICは片系のみ結線し、ESXiインストール時のマネージメントネットワークの自動割り当てを絞り込みます。
次にUSBメモリにESXiのイメージ(ESXi 4.0 update1 OEM.tgzを改変済み)を書き込み、こちらを適当なUSBの口に取り付けました。
試験は写真の様な状態で行います。
USBメモリを差し込まずに起動する(=ブートドライブが無い状態)と画面のようなグラフィカルなBIOSが上がってきました。
取り付けたメモリが正常に認識されていることを確認します。
ESXiを書き込んだUSBメモリを差して再起動したら、あっさりと初期化画面が起動しました。
しばらく放っておくと、画面の様に正常に起動しました。
あまりにあっさりと動いてしまったので、少々拍子抜けしました。
管理ネットワークに割り当てるNICを確認したところ、オンボードのNIC(RTL8111E)も認識しており、Pro/1000PTの2ポートと合わせて3ポートが確認できました。(oem.tgzを改変したESXiを使用したためです)
最も、認識できているとはいえども、ESXiではRTL8111Eは実用に耐えないので使うことはありませんが・・・
仮想マシンを格納するストレージはiSCSIストレージを使用するため、接続の設定を行います。