目次

概要

シングル構成のZabbix Server、及びZabbix FrontendをRocky Linux 8.x系にインストールする手順。
基本的なインストールとして、以下のURLの手順を理解した上で行うものとする。

https://www.zabbix.com/jp/download

前提環境

1. OS設定

インストール

インストールタイプ

インストールタイプは「サーバ(GUI使用)」構成を選択。
このタイプではEL6までとの互換性を確保するためのツール類が初めからインストールされるため、使いやすい構成で始めることができる。

ランレベル

サーバ用途ではGUIは不要のため、CLIモードに変更する。

セキュリティ設定

SELinux

ZabbixのSELinux用ポリシーが提供される様になっているため、SELinuxを有効化した状態で導入することが可能となった。
利用環境に合わせてSELinuxの有効/無効を調整すること。
(RHEL9 / CentOS Stream 9以降はSELinuxの無効化が困難となるため、将来的には有効化した状態での運用が標準になると思われる。)

SSH

/etc/ssh/sshd_configに対して、適宜設定を行う。

※注意※
上記の設定反映後、新たにターミナルセッションを開いてSSH接続ができることを確認すること。

Firewallの無効化

Firewallが不要な場合にはサービスを停止する。

systemctl stop firewalld
systemctl disable firewalld

不要なサービスの停止

システムの動作上、不要となるサービスは停止する。

# systemctl disable [Service Name]

何が不要なサービスであるかは用途・環境により差異があるため個別に検討が必要。

systemctl disable avahi-daemon.service 
systemctl disable cups.service 
systemctl disable gssproxy.service 
systemctl disable import-state.service
systemctl disable iscsi-shutdown.service
systemctl disable kdump.service
systemctl disable nis-domainname.service
systemctl disable selinux-autorelabel-mark.service
systemctl disable sssd.service
systemctl disable unbound-anchor.timer

時刻同期

監視システムにおいて時刻のズレは運用上の支障となるため、必ずサーバの時刻同期を設定する。

システムのアップデート

OS導入段階のパッケージを最新化する。

dnf update

設定の反映

ここまでの設定を一括反映するため、OSの再起動を行う。

reboot

パッケージ導入

Zabbixインストール

Zabbixリポジトリをインストールする。

ミドルウェアの導入

Zabbixのパッケージインストールだけでは導入されないミドルウェアを先にインストールする。

MariaDB

DBMSとして使用するMariaDBのサーバサービスを導入する。
Zabbix6.0では、MariaDB 10.5以降がサポート対象となるため、モジュールの変更が必要となる。

NET-SNMP

SNMPTrapを受信するためにsnmptrapdサービスを導入する。

PHP

PHPのバージョンを7.4へ変更する。
PHPのスクリプトを動作させることを想定し、コマンドラインPHPも導入する。

Google Chrome

zabbix-web-service(定期レポートの生成に使用)が使用するGoogle Chromeのパッケージを導入する。
リポジトリから自動的に取得することが出来ないため、手動でパッケージを入手して導入する。

コマンドラインツール類の導入

操作面での互換性維持、並びにZabbixを運用する上で必要となるツールを導入する。

MariaDB設定

動作設定

サービス動作設定

セキュリティ設定

パスワード設定などのセキュリティ関連の最低限の設定は付属のスクリプトを用いて設定を行う。

Zabbixデータベース作成

Apache設定

動作設定

URL転送

設定の反映

PHP-FPM設定

動作設定

PHPが使用するメモリ上限の初期値は128MBとなっている。
表示内容が増えるとメモリ不足となるため、上限値を上げておく。

設定の反映

NET-SNMP設定

ログ出力先の変更

SNMPTrap受信ログを/var/log/snmpd/snmptrap.logへ出力する方式に変更。
SNMPTrap受信時には、zabbix_trap_receiver.plに連携する方式に設定。

SNMPTrapの処理方法を変更

Zabbixのソースコードに同梱されている zabbix_trap_receiver.pl を用いてSNMPTrapを処理する方式の実装を行う。

MIBの読み込み設定

snmp.confを作成し、MIBの読み込みディレクトリの指定を行う。 ファイルは存在しないため、手動で作成する。

ログローテーション

SNMP関連のログローテーション設定を作成。

設定の反映

Zabbix設定

以下は最低限の設定。要件に合わせてパラメータを調整する。

Zabbix Server

Zabbix Agent

セキュリティ的な問題が発生する可能性があるため、パラメータの意味を理解した上で適用して下さい。

サービス制御

参考情報


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Last-modified: 2025-03-16 (日) 23:22:02